日常生活に頻繁に支障が出るワキ汗は、保険診療が可能となっております。治療法には、塗り薬と注射があります。
診断基準
原発性腋窩多汗症の診断基準(Hornberger らの診断基準)
局所的に過剰な発汗が明らかな原因がないまま 6か月以上認められ、
以下の6項目のうち2項目以上あてはまる場合に、原発性腋窩多汗症と診断します。
1.最初に症状がでるのが 25 歳以下であること
2.左右どちらにもにワキ汗がみられること
3.睡眠中はワキ汗が止まっているまたは少ないこと
4.1週間に1回以上ワキ汗のエピソードがあること
5.家族にも似た症状がみられること
6.それらによって日常生活に支障をきたすこと
重症度分類
Hyperhidrosis disease severity scale(HDSS)
1.発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない
2.発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある
3.発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
4.発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある
3または4を重症の指標とします。
治療法
1.塗り薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)
2.注射(ボトックス)
当院では、いずれの治療法も可能です。
1.塗り薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)
1日1回、両脇に塗るお薬です。保険診療で処方できます。
2.注射(ボトックス)
両腋窩に注射する薬です。
注射する前に腋窩を冷やすことで、注射時の痛みを和らげます。腋窩の多汗部に片側20か所程度に注射をします。治療後2日~1週間程度でワキ汗が少なくなるのを実感します。4か月~9か月で効果が無くなります。症状が強くなる夏になる前にすることをお勧めします。4~5月にする方が多いです。
93.9%の人で発汗量が50%以上減少したとういう報告があります。
毒素由来の製剤であり厳格な管理が必要なため初回来院日に投与することができません。
保険適用の治療法ですが、3割負担で23,000円程度かかります。
診療時間

- 午前診療:月・水・木・金・土の9:00~12:00
- 午後診療:月・金の14:00~19:00
- 日帰手術:月・木・金・土の12:00~13:00
- 火曜日は、新型コロナワクチン接種日のため休診日です。
- 手術は事前の受診及び予約が必要です。
- 血液検査が必要な方は18時までに来院ください。